January 17, 2010, 4:09 pm
「マクベス1」
macbeth      マクベス 1-1

         シェイクスピア 
 
底本: 中央公論社刊 
    坪内逍遥訳 「マクベス」 
    新修シェークスピヤ全集 第29巻

朗読:みさきすずか

昨年秋ごろから、どのテキストにしようかと探し始めていました。
たまたま高校の後輩で、ベルギー在住の方とおしゃべりしていて、難航していることに話がおよぶと、
「自分で訳したら?」
「まさか。読めもしないのに」
「読めるわよ」
「無理無理」
「平気よ」
「・・・・」
「へーき」

まっすぐな眼の光がちとまぶしい。

英文科の友人で、卒論にシェイクスピアをといって
教授に止められ別のものにした経緯を聞いたことがあり、
ましてやこちらは不得手の身、考えたことすらありませんでした。

まあ でも一応、Penguin版 を確保したのは、しみついた苦手意識をゆさぶられたおかげ、
500円で好奇心がみたされ、「オリジナル持ってる」気分を味わえる程度のチャレンジです。

おそるおそるひらいてみれば、なんと薄い。
・・・・かつ、シンプル。

「シーン1を訳せ」だの「〜を述べよ」なんていう教官がいるわけじゃありませんから (あの、あてられるというスリル、いやキョーフ)、
のんびり気楽に 読めそうな単語をひろっているうち、つぎの語句に衝撃を受けました。

Fair is foul, and foul is fair

日本語では「清美(きれい)は醜穢(きたない)」、 カ行の繰り返しです。

原文の、f のあいまいな感覚。

繰り返すうちに、たんに 韻だけでなく、
かくされた主題も聴こえてくるような気がしてきました。(気のせいだけかもしれませんが)

みごとにじゃぱにーずいんぐりっしゅでお恥ずかしいかぎりですが、
それをいったら 母国語のイントネーションだってあやしいんですから。
いうにやおよぶ、ですよね。

坪内逍遥訳「マクベス」

"The Tragedy of Macbeth"

"The Tragedy of Macbeth" Reading

冗談にも、訳そうなんて野心はおこしませんが、
まわりまわって 逍遥訳をえらんだのは、たんにフリーだったからではありません。
構造のしっかりした、不足なく、まさに名訳と呼ぶにふさわしい文章だったからです。

  
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Posted by Misaki Suzuka at January 17, 2010, 4:09 pmComments(0)TrackBack(0)
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