February 17, 2010, 8:54 am
空蝉3
utsusemi 3/6-
           紫式部

音楽: Claude Debussy  "Images (oubliees) (1894)" より

演奏: TAKERU

底本: ワイド版岩波文庫 「源氏物語(一)」
     P99L11-P101L8

朗読: みさきすずか
空蝉、気配を察して去る

・・・・・・「わかぎみは、いづくにおはしますならむ」

  みなしづまれる夜の、御衣のけはひ、やはらかなるしも、いとしるかりけり。

ぞくり、とする描写です。
その気配は、やがて

 単衣うちかけたる几帳のすき間に、暗けれど、うちみじろき寄るけはひ、いとしるし。

とうつってゆく。
衣のかさなりのあいまに僅かにさしのぞく空間。
さきほどまで何もなかったそこに、やみが深まり、こちらをうかがう。

うつせみとは、もはや燃えてはならぬ心を抱えた女なのかもしれません。
軒端の荻がひとり取り残されるかたちとなったのも、あるいは・・・・

恋するがゆえに、かのじょは気づき、そして身を翻す。
そのこころは、訪われたよろこびと
去らねばならぬいたみに ひきさかれたことでしょう。

  
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Posted by Misaki Suzuka at February 17, 2010, 8:54 amComments(0)
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