《礼拝説教》 2010年 2月14日 伊東宏明
「王の誕生」
テキスト・マタイの福音書 1章1〜11節
主題聖句・「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちはその方の星を見たので、拝みにまいりました。」(マタイの福音書 2章2節)
著者のマタイ(主の賜物)は取税人で、同胞ユダヤ人から恨まれる立場だったが、主イエスに召され弟子となった。彼は、ユダヤ人の王キリストの物語を述べる前に、主こそダビデ王の末裔であることを系図で宣言した。
▼1.ヨセフの子としてのイエス
系図の目的は明確で、イエスこそ、真実のダビデ王の後継者であることを示している。ヨセフは実際の父ではないが、マリヤの夫であることで法律的にイエスの父である。
「イエスはおよそ三十歳で、人々からヨセフの子と思われていた」(ルカの福音書 3
章23節)
ユダヤ人は系図を重んじていた。旧約聖書の創世記5章にアダムの系図、10章にノアの系図、11章にセムの系図があるように、ダビデの子孫、イエス・キリストも歴史の流れの中に実在したことが証明されている。
系図が、イエスにとっての過去が重要な事であると言うよりも、読者である私たちの将来の運命を決定づける人類の救い主を、長い歴史の中に、神によって備えられて来たことを証言している。聖書が語る系図はイエス・キリストで終わりになる。それ以後が出てこないのはイエスこそ、歴史の頂点、究極の救い主であることを示している。
▼2.マリヤの家系
ヨセフの妻マリヤの家系もヨセフと同じダビデ家に通じる家柄で、ルカの福音書3章に系図がある。ヨセフはダビデの子ソロモンの子孫で、マリヤはダビデの子ナタンの血筋である。「御子は、肉によればダビデの子孫として生まれ」(ローマ人への手紙 1章3節)とあるように、真のユダヤ人の王として誕生されたのである。