近況
●「えっ、“タクシデルミア” 観てないんですか? あの映画をピースケさんが観ないでどうするんですか。ぜひ観てくださいよ。他の人には勧められないけど…」。

わ、わかったわかった、観ます。

(2月8日 早朝)
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サーランピーのしごと

ねる旋律。狂おしい残響。妖艶な音色と蠱惑的な造形をもち、鑑賞者の心をさらう魔性の楽器サーランギー

その成り立ちや文化背景ゆえに、職業差別・不浄観念・宗教対立・生類愛護といった人間の業をも重く背負っており、取り扱いにはただならぬ情熱と覚悟を要する楽器でもあります。

本にもサーランギー属が数多く流入していますが、演奏の難しさや情報の少なさゆえに可能性を見出されず、大半は埃まみれの古道具として放置され、歌を忘れた残骸となって永い眠りについているのが現状です。

サーランピーはこうしたガイコツ楽器群を発掘、日本人の技術で再び命を吹き込んでスポットをあてながら、民族楽器の模造・改造・オリジナル作品を「ねつ造」と称して躊躇なく乱発し、一辺倒な研究論壇やワールド音楽界に珍石を投じています。

楽学・美術学・民族学・構造学・動植物学の文脈から、未来の辞典に新たなページを刻む温故知新プロジェクト。近年はYouTube動画を通じて諸外国にも存在が知られるようになり、インドのみならず各国在住の楽器マニアからお便りを頂戴しています。

しかし当方、至ってマイペース。安直な異国情緒に目を眩ませず、確かな芸術表現を求めて、命あるかぎり研究の日々です。


サーランギー図鑑

★現役バリバリ使用中の古典楽器から、飾り物、謎の物件、果ては当工房がでっちあげた捏造品まで……日本で出会い、日本で産まれた様々なサーランギーをご紹介します。

【チーペスト号】デリー市より輸入。「ディスプレイ用だから音楽やるなら1ランク上を」の忠告を無視、「直して使うからチーペストでノープロブレムだ」と発注したところ、かなりプロブレムな状態のこいつがやってきた。


【結局ウチに号】バラナシのサーランギ家系からヤフオクを経て。出品者さんの「大切に受け継いでくれる人に無料で」宣言により質問欄が騒ぎに。のち通常入札に仕切り直され、頑張って落札しましたさ。心のこもった楽器が転売屋に渡ったら可哀想じゃんかい。


【名古屋の誰だ号】 すぐにでも弾けるコンディションをもって、愛知県のリサイクルショップから出てきた物件。誰だぁ〜流したのは?! いかにもサーランギらしい強い音が出ます。


【ボロ号】 世田谷ボロ市でなんと5000円。日本でもよく見かける量産モデルであるが、三味線の皮で補修してあるってことはつまり日本人の使用形跡。


【55号】自作器。黄泉号とともにメインで使用中。コンパクトボディに55弦をセット。板貼り胴なので音には馬頭琴のような柔らかさがあります。


【黄泉号】 ヤギ・ヘビ・クジラ・マンモスほか各種動物の屍骸を材料とし、死んだ父親の頭蓋骨を埋め込んで完成した死霊サーランギ。父には生前了承済。43弦。


【グランピエ号】 渋谷の民芸品店で発見、慌てて購入し即コンサートに使用した半壊スィンディ・サーランギ。過去ラジャスタンで演奏され、数十年ぶりに音色を取り戻したものと思われます。


【ジョギヤ】 沖縄県から。ジョギとはヨガ行者、およびその名の芸能村民の意。写真はふつう数本ある共鳴弦が全く無い、やや大型の珍タイプ。


【前方後円ジョギヤ】 変な形のサーランギ。どこ県から出たか忘れました。細工や材質から、上↑のジョギヤ型と同じ出自とみた。


【ドゥカン号】 お台場のヴィーナスフォートで発見されたジョギヤ型の妖物件。飾り物ながらイレギュラーな共鳴弦ペグ台の付き方が興味深い1本。


【そそるスリム号】 渋谷区から。細すぎる。演奏された形跡が無いため完全な飾り物だが、にしては作り込みが本格的。謎めいた1台です。


【カリマンタン号】 下北沢の民芸品店から。こういう花柄のほか、黒地にマハラジャだか誰だかを描いたタイプもたびたび見かけます。飾り物だけど弾けば音は出るよ。


【恵さんでしたか号】 カリマンタン号↑の仕様違いで、無塗装・金属装飾の渋いパターン。前から探しててようやくヤフオクで落札したら、出品者は同じアミット門下の中村恵一さん(シタール)だった。狭い世界だなあ。


【エレクトリック】 エコーシステム内蔵の電気サランギ。大学のジャズ研で結成したインド風味バンド『カレー味』ライブ用に製作。ペグ部分が赤い電球で、演出にはよいが熱くて演奏どころじゃなかった。


【ネパリ】 武蔵野市の民芸品店から。ネパール名物。その音色が醸し出すのどかな情緒は世界最強レベル。楽器を買わないかと楽士が観光客にしつこく突撃してくることで有名。


【ストゥーパ号】 世田谷区自由が丘で見つけた風見台の置き物を、ネパールサランギの頭に装着してみました。丸太一本から掘り出したように見せかけて。


【チカーラー】 と思われる、ウッタルプラデシュ州由来の古物件。大阪のタブラ奏者さんから。補修のため塗装を剥がしたところ、笑うくらい粗末な修理痕が現れた。さすがインド。


【サランガ・ペタンコ】 異常に扁平なボディのサーランギを作ってみました。無垢板の木端を狭く深く刳り貫いて胴としています。主弦1 本に共鳴弦3本。


【ドドゥロバナム】 きまって人物彫刻を施す風習がある、東インドはサンタル族の1〜2弦サーランギ。19世紀頃の作。メトロポリタン美術館学芸員鑑定ののち、沖縄県を経て。詳細サイトはこちら


【アフガンサリンダ】 北海道にお引っ越しした写真家さんから賜った、アフガニスタンの楽器。数十年前に現地の古道具屋で入手なさったそうです。


【サローズ】 沖縄県の収集家さんから。な装飾が愉快なバローチスタンの楽器。この類はサリンダ、サローズ、ソルード、スランドほか、子音 [s - r - g,d,z]を共通してかなり適当に呼ばれているらしい。弾く時は本体を回して弦を選ぶ。


【無銘】 壊れた椅子の足で作った変形サランギ。蚤の市で売ったので今は手元にありません。


【擦弦仮面】 顔面に装着。演奏しながら奇声を発し、ふれあいコンサートに出没して子供を追い回す変態仮面。警官に追われたことがある。


【サランダ】 シク教徒が讃歌に用いる新型サランダをコルカタの業者が在庫しているというので、注文したら猛烈なカビ臭を伴って届いたのがこれだ。微妙に違う。コルカタのシタール職人の作とみた。


【ディルルバ】 シタールネック・サーランギ。演奏しやすく弓楽器入門には最適だが、いかにも取ってつけたような怪デザインによって日本では絶大な不人気を誇る。


【エスラジ】 シタールネック・サリンダ。色々あって今ピースケんとこにあります。元オーナーさん、大事に使わせてもらってますのでご安心をば。


【エスラマ】大学の卒業制作。エスラジを小型にリデザイン。擦撥両用設計で、ラバーブ風にかき鳴らしてもよし。ネックの空洞に弓を収納できる。胴の裏に音穴があり、開閉によってワウ効果を得る。


【タールシェナイ】 滋賀県の寺院から発掘された古いエスラジに、学研「大人の科学」の蓄音機をマウント。エスラジの優しいささやきがシェナイ(インドのリード笛)に似たアヒル声に変貌してラッパから飛び出します。


【ベラバハール】 共鳴弦を取り付け、サーランギに見立てて演奏するバイオリン。トゥンバ(副共鳴胴)付き。専門の若手演奏家、ナヴィーン・ガンダルヴ氏の楽器を模倣して勝手に自作したもの。


【ラーヴァナハッタ】 絵説き師ボーパの多弦胡弓。武蔵野市の民芸品店から。名は縮んで[ラボナハッタ][ラワンハッタ][ラボナータ]とも。吉村作治のTV特番では[ラウンタ]だって。今頃ランタとかラタとか呼んでんじゃないのか。
サンプル映像
動画でサーランピー。ヒット数は望まない… 世界に点在する数少ないサーランギー愛好家をピンポイントにスナイプできれば… と気軽に始めた動画投稿でしたが、YouTubeっておっかねえもんで、ほんとに世界中の知らねえ外国人達からメッセージが届くハメになりました。


↑サーランギ「黄泉号」デモ演奏。


↑サーランギ属ほか30種類の珍楽器を3分間で紹介。シタール、サロード、タブラ等、ぜんぶ自分で演奏してBGMにしました。


↑カマイチャ演奏と「〜問題」解説。
プロフィール(硬式)


【 川崎 ピースケ 】

造形家。民族芸術学者。造形処「狸化室(りかしつ)」主宰。
名はタイ語で妖怪・化け物を表す(ピー)から。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


●1979年9月9日、東京都大田区生まれ。幼少より音楽、美術、科学に目覚め、小学生にして自己の製作オフィスを立ち上げる。武蔵野美術大学を現役合格、工業デザイン専攻卒。

●独特な曲線面センスを生かして特殊造形に従事。近年はインドの擦弦楽器サーランギーと関連楽器群を総合博物学的な観点からたどる研究を試みており、自ら演奏、製作、ときに修繕の依頼にも応えている。

●楽器経歴は小学4年時からティンパニ→アコーディオン→ウクレレ→ギター→マンドリン→テューバ→コントラバス、ジャズベース→オリジナル楽器乱造を経て、シタール→タブラ→サーランギー専攻の現在に至る。

●北インド古典音楽の修行に励むも「才能があり過ぎる。全て自分でやった方がよい」と恩師に告げられ、海外未経験ながら自習の身となってしまった。

●一方で生物分野の研究にも積極的で、面妖な生物の観察や採集に余念が無いなど、森羅万象をパワフルに探求する姿勢で各界ベテランを驚かせ続ける、人呼んで “化け狸” 。

プロフィール(軟式)
[ ↑上記つづき ]

……だそうで、自画自賛に毛穴が縮みます。



●珍楽器を使った表現を中心に、怪友たちと芸術活動を行ってきました。が、あるとき一念発起して、自作品のひとつにすぎなかったサーランギーを専門として深く掘り下げることに。

ふと気が付くと、この分野の日本代表になってた。でもそりゃ他人様が言ってるだけで、名誉欲ねえし、インド行く予定もねえし、マイペースに続けていくつもりです。


●ここ数年は高座を控えて製作に専念。廃シタールで作るエスラジ、紙粘土で作るサリンダ、塩ビ風船で作るヴィチトラビーナに続き、とてつもない集大成を1本作る計画で、以上が完了したらまた少しずつ演奏を披露していきたいと思ってます。

●好きな生物は、なんか変な虫。山ならヨコバイ近縁、海ならフクロエビ上目。マズル(鼻づら)のシュッとした哺乳類も大好物。「ケモナーですか?」と指摘されました。

実績例
サーランギ以外の製作例です。


●ベニヤ板とボール紙でできた巨大ベースウクレレ【ボールベース】。リットーミュージック社「ベース・マガジン」に掲載2回。

●胴体のバイオリンを演奏しながらオオカミ頭を操るパペット楽器【キラーヴォルフ】を子供たちの前で。

●雑貨ショップ「ニヒル牛2」カフェカウンター【臥牛】ほか店内什器を設計製作。奥は石川浩司プロデューサー(exたま)。

●個人宅のために幅3メートルの曲線本棚を設計製作。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


他、多数を手掛けました。まだいろいろありますのでそのうち掲げます。



ジャワリ講座
シタールに代表される不思議サウンドの源「ジャワリ」。演奏家の悩みの種、習得に長年の修行を要し、秘伝中の秘伝と畏れられてきたジャワリ調整のポイントが、日本語でタダで読めるという椅子からズリ落ち必至の企画です。

2010年2月から半年間に渡り、当ブログ上に連載しました。活動のヒントにご利用ください。営利目的での転載はお断り申し上げます。

【一時間目】  【二時間目】
【三時間目】  【四時間目】
【五時間目】  【六時間目】

【六時間目 追記】

【七時間目】  【八時間目】
【九時間目】  【十時間目】

【十時間目 追記】

【十一時間目】  【十二時間目】
【十三時間目】  【十四時間目】
【十五時間目】  【十六時間目】

【総論】

【質疑応答1】  【質疑応答2】

カマイチャ問題
【ラジャスタンの芸能家系マンガニヤールに伝わる楽器『カマイチャ』は、名称から鑑みてペルシアの「ケマンチェ」より直系する】

…民族楽器ファンの間でよく知られた通説に対し、わかり易すぎる図解、実動モデル映像、果ては進化論まで持ち出して異を唱えました。

カマイチャの来歴を探るうえで見落とされてきた最重要ポイントを、ましてインド行ったこともねえ日本人が実演指摘!

民族学界におけるモノの観察眼を厳しく問いつつ「ここじゃないどこかへ…」などと自惚れる “旅人” たちへ背後から膝カックン喰らわすコラムです。

【カマイチャ問題(1)】
【カマイチャ問題(2)】
【カマイチャ問題(3)】
【カマイチャ問題(終)】
【カマイチャ問題(映像)】
ご連絡はこちら↓

peeeeeeeeesuke@
yahoo.co.jp

■ご意見、ご感想■
掲示板やコメント欄を設けていませんので、上記↑宛へ直接どうぞ。面白い投稿は匿名でつるし上げます。


■製作・修理のご依頼■
自主活動で多忙のためご依頼にお応えしづらい状態です。真剣にお悩みの方、気長に待ってもらえる方に限り、一応ご連絡を。費用はその都度お見積もりします。民族楽器本体や関係資材の販売・取次ぎはしておりません。


■TV番組制作スタッフ様へ■
偏向情報を垂れ流す局が見受けられる昨今、当方も考えさせて戴いてます。基本お断り。どうしてもの場合のみご相談ください。
死体画像あります
サーランギーを“死物から作られる音響呪具”と捉え、生と死・聖と俗・ハレとケガレを造形哲学せんとする方針から、当ブログでは気味の悪い生き物や屍骸などのネガティブな画像も掲載しています。


癒しのエスニック音楽をお求めの方は面喰らうでしょうが、綺麗なものだけ欲しがってちゃ駄目よ、いわくつきの楽器をひもとくにはこのくらいでなけりゃ。
SNS嫌い
★ツイッター、ミクシィ、フェイスブック、マイスペース、あの人検索スパイシー等の群れサイトには一切参加せず。ご招待は謹んで辞退。路地裏のヴンダーカンマーを濃縮して参る所存です。
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February 10, 2012, 2:52 am
粘土でサランダ(35) 情粘 酢酸エマルジョン先生





はははははは、左様!

さんざん悪態ついておきながら結局ディズニーランドに寄ったという。


まーーー学生服の学生だらけでした、この春に卒業の。
この日を待ってましたとばかりにみんな興奮して元気に走り回ってました。
奴ら全員、ほんと全員が、なんですかあの、キャラを模したバカ頭巾をかぶってんのよ。


そんな中で我輩だけは余裕の面持ちでご立派なカイゼル髭をしごきつつ、
「スプラッシュマウンテン」と「カリブの海賊」だけ乗ってスッと帰ってきたの。




入国記念のおみやげは、



恥ずかしいタイツを履いた馬の置物と、コヨーテの頭蓋骨。
これぞランド土産の定番といえます。






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【 粘土でサランダ(35)】



ボディに皮を張る準備です。

今回使った粘土は水に溶けやすい性質があるので、
いつものサーランギの皮張り気分ではたぶん皮をうまく張れないと思う。
柔らかくなった生地が皮の張力に負けてズルリと剥けてしまっては困ります。



そこで貼る前に木工用ボンドを帯状に塗ってよく乾かし、
「のりしろ」を作っておいてから張ることにした。



さて… まるくそ考えてねかったわ。
こんなにゴロタンした楽器にどうやって皮を張ろうかな?
あっはっはっは、まあいいや、なんとかなるだろう。




方法を考えながらとりあえず弓の続きをば。

弓に塗る軽量粘土は、平滑面にはものすごく食いつきが悪いです。
そこで包帯を木工用ボンドに浸し、グルグル巻きにして取っ掛かりを作ることに。







「情念」の吉田酢酸先生の勇姿を思い起こさせます。
あ、そういえば木工用ボンドは酢酸ビニルエマルジョンだったな。


ボンドが半乾きの段階でさっそく軽量粘土を置いていきます。





使っているのはパジコ社の「ハーティソフト」のホワイト。
まずは白色で形を整え、決まったらカラー粘土で被服していくわけ。
じゃないと途中でどこをどうしたのやら分からなくなってくっからよ。






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あっ、いかん。
犬の半井 (なからい) さんに整形手術をしてやる約束だった。



彼女の肌に近い青銅色のファー尻尾が手に入ったので、
硬い尻尾を切除、尻をヤスリで整え、新しいモフモフ尻尾に置き換えた。




置き換える前に軽くクリア塗装をしてあげようか。
そうすりゃ汚れ防止になるし、肌艶もよくなる。うふふふふ。


次回はまたアヒル隊長ヴィチトラの製作進捗なんぞを報告します。

川崎ピュグマリオンでした。


  
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Posted by 川崎ピースケ at February 10, 2012, 2:52 am
February 3, 2012, 11:51 pm
江戸川乱散歩 ケモでなしの恋




前回のつづき。
なんで急に動物園かっていうと、最終サランギ作品のための取材です。
死んだ動物ばかりを相手にしてきた反省も含めてね。






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東京の動物園を全て踏破したとほくそ笑んでいたら、
江戸川区にもミニ動物園が存在するとの情報をキャッチ。
なにっ、知らなかったなあ。慌ててさっそく突撃してきました。


どうせヤギだのモルモットだのに触れるコーナーくらいのもんだろうと、
たかをくくってたら、どっこい。



えっ…レッパンちゃんじゃないか。






オタリア、オオアリクイ、プレーリードッグ等々、
小さな敷地にもかかわらず、なかなかのケモ揃えでびっくり。
当日は日差しが柔らかく動物たちはわりあい元気でした。

サル類もいましたが、顔立ちが嫌いな直鼻猿ばかりで華麗にスルー。
曲鼻猿については可愛いので許す。マズルが大切です。




15分くらいで園内を全て廻ってしまえたので、
ポケット地図帳を片手に海までぽくぽく歩くことにした。



旧江戸川から引かれたせせらぎ(ほぼドブ)遊歩道を遡る途中、
思いがけず厩を発見! 「なぎさポニーランド」だって。



「まもなく馬たちが広場に向かいますからよかったら見てってくださ〜い」
とは飼育係のおねえさま。

たちまち興奮した僕ちゃん、鼻息を荒げてそそくさと全裸になり、
乗馬にかこつけて背後からポニーの股尻にドッツンしようしたところ、




小学6年生までの乗馬体験だから、
三十路ダヌキの交尾体験はお断りだって。ちっ!






2面ある広場のもう一方では、
屈強な男たちが新スタイルのポニーロボットを巧みに操り、
豪快なロデオで大地を揺るがしていました。
人馬一体とはこのことですね。




旧江戸川の河口に出ました。



かなたに見えるは東京ネズミーランド、まさに畜生道から臨む彼岸の趣きです。



岸のゴミ溜まりでついに幻のUMA「ちょっと通りますよ」の捕獲に成功。



悪の白イタチ、ノロイとの死闘で力尽きたガンバの仲間。
おいっ、しっぽを立てろ! こんなとこで志なかばで死ぬなよ!
もう少し頑張ればネズミーランドに着くから、雇ってもらえ!





死んでいたのであっさり見捨てて、葛西臨海水族園へ。







これで先述の東京ZOO遍路を4園とも達成したわけで、
スタンプラリー用紙を持っていりゃ記念品を貰えたところだが、
男一匹スタンプラリーで記念品にニコニコというのも寂しき風景だし。
向こう岸は夢と魔法のディズニーリゾートだってのにさ。




そうですよ。男一匹、裸一貫、孤独な研究取材の合間にも、
対岸の遊園地は盛況に湧き返り、大枚が飛び交っているのです。
セクスピアリ… ホテル・マラコスッタ…
プーさんのガールハント… 魅惑のキチルーム…
いったい何人のド田舎おのぼり集団が年甲斐もなくはしゃぎ回り、
子供騙しの演出にのぼせ上がっているのでしょうか。
そして今晩はいったい何組の美女と野獣が、
えげつないディズニーポルノに興じるのでしょうか。


とはいえ、ま、我輩のような貴族階級には縁のない世界だがね。
しょせんは愚民どもの安っぽい快楽にすぎん。
ぬぇーっはっはっはっは…!








(c)Disney

帰りにちょっぴり寄り道して、
ウサギどんと一緒に笑いの国を探す冒険の旅に行ってきたピョン♪

次回はまた楽器製作の公開記録に戻るピョン♪
どうぞお楽しみにピョン♪
うるせえよ。


  
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Posted by 川崎ピースケ at February 3, 2012, 11:51 pm
February 1, 2012, 1:52 am
寝て春を待て、我が同胞よ。




こんな真冬に動物園へ出掛けても、
動物はみんな寒くてちぢこまってんじゃないの?

「いやいや、冬ならではの発見がありますよ♪」
っていうんで早速行ってみました。





…やっぱしちぢこまっとるでねーか!

ははははははは、この切実なウータンさんを見てくれよ。
ゴザ1枚にくるまってどうにか寒さをしのいでいます。
なんだかこのままスターウォーズにのっそり出演できそうだな。




こないだは鬱屈した気分を思いっきり開けっぴろげたくなり、
だからといってどうしてそうしたのかよくわからないままに、
東京の動物園を次々に蹂躙するという馬鹿げたホリデーを過ごしました。


 1日目:上野動物園
 2日目:羽村市動物公園 → 多摩動物公園
 3日目:井の頭自然文化園


うち上野・多摩・井の頭は都営で「東京ZOO」を銘打ってつるんでおり、
この冬はスタンプラリーキャンペーンを展開中とのこと。
入園割引、記念プレゼントもご用意、みんなに会えるのを待ってるよ!

…ってことはつまりそんだけ冬の動物園は売上げが落ち込むわけで、
悪い気がしたので俺はラリーに参加せず、全て正規料金で突入しました。
ただでさえ客数が乏しいのに割り引かれちゃ動物も飼育員もやってられんからね。

















雪が残る極寒の平日に冷やかした当方にも責任があるんだけど、
みんな基本的にこんな状態、寒くて眠くて丸まってます。
活発な行動をしこたま見たいカップルやガキには物足りないかもしらんね。






↓マーラの尻模様を見ると必ず思い出すのだが…



駅デパートの女子店員さんが陳列棚の下の在庫を確認する時、
ローライズすぎて尻が半分出てしまっていることがあるよな。
あれは果たしてお洒落なの? だって注意するわけにもいかず。



かくいう俺は激烈モフモフの尻尾付きファージャケットを着用です。



中はTシャツ1枚でもよいくらい温かいので冬の愛用品なのだけど、
動物園に着ていくと筋金入りの動物ファンに見られてしまうことが判明。
おばさん4人組に「ぎぇひゃひゃ、あなた何て動物?」と尋ねられたので、
面倒くせえから「トウキョウクソダヌキです」と答えてやりました。



おかげさまで私の守護獣でありますタヌキの面々も目を醒まし、
起き抜けのご挨拶にさっそく脱糞してくださいました。
檻の中でも「溜め糞の儀」をきちんと踏襲していて、感心、感心。














そしてピースケ自身もとうとう監獄の中へ!!
普段からそこかしこの皆さんに毒づいたり噛み付いたりしている報いだ。
『ぜったいに手を出さないで下さい。食べ物をやらないで!』
やった食べ物のクオリティに文句をつべこべ言い出しますからね。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





※製作日記の合間にちょっと番外編でした。
 次回はもうちょっと早めに更新する予定です。



  
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Posted by 川崎ピースケ at February 1, 2012, 1:52 am
January 28, 2012, 3:02 am
粘土でサランダ(34)You can BOW it.




また別の駅前でも若者達が署名集めに励んでいたので、
つい応援してあげたくなっちゃった。




 おっ、寒いのに頑張ってるね! →「ありがとうございます!」


 原発に頼らない平和な世界になるといいね! →「そうですねっ!」


 じゃあK国やC国にも原発撤廃を呼びかけていこう! →「・・・・・・。」





うむ、わかりやすくてよろしい。




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【 粘土でサランダ(34)】



ふつうサーランギの弓の棹には丈夫な無垢棒1本を使うのですが、
今回は弓までも粘土で作る計画なのはご存じのとおり。
ほんじゃせっかくなので通常の楽器製作ならまずやらない方法、
俺だってやったこともねえ方法に挑戦することにした。


寄せ木で作った骨の周囲に軽量粘土を肉付けするのです。
ついては“骨折”しないよう、骨は軽く丈夫な構造にする必要があります。




んーまあアガチス材でいいか。
安くてちょうどいいサイズの材が部屋にアガチスしかねえかっただよ。
ただしアガチスは繊維方向にパキンと割れ易い性質もあるため、




薄板を弓の形に2枚切り出し、繊維方向を違えてしっかり接着します。
で、ボンドが乾燥したら今度は木端の背側に竹の幅棒を同様に接着する。
こうすりゃ弓毛の張力にも耐えられる…はずです。
折れたら大笑いですね。





というか笑い泣きだから、こないだ実験してみたの。
本番に臨む前にあんまし要らない材料で試して構造や材料の弱みを掴んでおき、
「ああするために先にそうしておくにはどうしたらいいか」、ポイントを詰める。



弓の先端と毛箱(持つ所)らへんにさらに板片を挟んで接着、



使い廻しに重要な箇所は太らせておきます。
あともうひと工程を経て、いよいよ粘土盛りにかかる予定です。
続きはまた次回!

ったってこんな作り方は初めてなんだし。
次回どうなることやら。どうなっても知らねえかんな!








弓作りの話が出ましたのでついでに、
またちょっと講釈たれて申し訳ないけれど…



弦楽器の自作愛好家さんたちさ、弓、もうすこし工夫しようぜ。

たいがい竹の棒の両端をテグスで結んだ手作り弓とか、
バイオリンのものを代用しましたとかなんとかじゃんか。
オリジナル楽器本体をいろいろ構築するせっかくの心意気をもって、
付属の弓の自由検討をもうちょっとやってあげてはくれまいか、
擦弦楽器の未来のために。



どうして手を付けあぐねているのか、俺、知ってんぞ。

『本物のバイオリンの弓』っていう固定観念、あるんじゃないっすか。

作り方を知らないし… あんな精密なのは作れないし…


おいおい待ってくれい。
「本物の弓を使わないとちゃんとした音楽は出来ないだって?
決まりきった考え方にとらわれてはダメだぞ子供たち! 」
ってなことを最も理解し体現していく人といったら、
敬愛なる全国の自作楽器バカ先生の他に誰がいるんじゃい。



バイオリンの弓が洗練の極限を追究していく一方、
地方サーランギの弓に鈴をなんだかジャラジャラ着けるのはいったい何か。
必要以上に華美装飾する弓。妙なペグで毛の巻き上げて張る弓。
手作り楽器インストラクターさん方がウジウジしとる間にも、
世界の田舎のおっさんたちは各自ブッ飛んだ工夫を凝らしてるよ。
僕らの弓だってまだまだ改良、魔改造、できるんじゃないのかな?


電飾を仕込んで光るとか、先をくわえて吹くとピーって鳴りますとか、
棹ん中が虫喰って演奏中に羽化してくるのもオツですね。

弓にも弦を張って持ち手の指でピンピン鳴らすなんて愉快じゃんか。
進化しすぎてとうとう弓と本体の立場が逆転しましたとか。






まあ冗談半分本気半分、おフザケはこのくらいにしてもだ。
特に素材と構造の自由研究は、分野を越えてもっともっと挑まれてほしい。



あっえーとなんだっけなあ、クモの糸を束ねて…思い出した。
ありゃ弓じゃなくて弦だったか。

クモの糸を束ねてバイオリンの弦を作った化学の教授がいらっしゃるのよ。
ニュース聞いた時はドェ〜ッ?!って思ったけど、
だってほら、絹の弦は。


  
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Posted by 川崎ピースケ at January 28, 2012, 3:02 am
January 21, 2012, 2:30 am
隊長! 軍隊アリの靴音がきこえますペロペロ




そうそうこないだ駅前で、幟にメガホンでやってらしたですよ。
「ぜひ署名を! 国民投票を実現させましょう!」
せっかくの機会ですからしばし足をとめ、つとめて紳士的な態度で、
気になっていたポイントを係員さんに質問してみたわけです。

“実現すれば外国人さんも一票を投じられるようになるのですか?”



ったらメガホンオババさま、俺の言葉尻を遮って仰るには、


「有権者っ!! そっ!! 有権者っ!! はいっ!! 署名して署名っ!!」



う… その勢いにドン引きなんですけど。
面食らって後ずさり気味に去ろうとすると、

「あなた署名はっ?! 署名しないんですかっ?!

 どうしてっ?! ちょっとっ!! ショメェェェワァァァァッ!!!!!」







たまたまそんな人だったと思うことにしますが、
あんな場面でこそ、例えばよ。

「ん〜今回はあくまで未来に向けて原発をどうしていくかを問う提案でして、
 永住外国人にどこまで権利を与えるか否かは様々な意見があるんです。
 ただ、同じ国に住む市民を外国籍だからといって排除するのは…」

みたいな会話が出りゃあ納得し賛同したかもしれないのに、
唐突にとにかくショメイショメイの連呼じゃびっくりこいて国民的議論もなにも。

しまいにゃ、署名しないあなたは霊シスト!! 寺リスト!! 拳法球場!! 慈栄隊いらない!!
とかなんとか怒られんじゃねいかってくらいの迫力でしたもので。




そんなわけで、もう少しじっくりと考えさせてもらえまいかしら。

でも答えを出すのにあんまりじっくり時間をかけすぎていては、
小石が寄り集まって大きな巌に成長し、苔がむしてきちゃいますね。






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日程的な問題で思うように手を付けられなくて、
粘土サランダの完成を急ぎつつ耐水ヴィチトラの製作をやきもきしながら進めてます。
次は放置中のエスラールと、構想中のサーランギシリーズ最終作も待ってる。

こいつらが完了したらまた演奏活動にシフトしていきたいと思ってるから。
しばらくインド音楽のライブをやってないんです、製作と研究ばかり。
単なる聴かせびらかしは今やりたくねえだよ。




いつだか書いたけど、インド弦楽器の造形ではよくモチーフに鳥を用います。
ヴィチトラヴィーナの筒みたいな胴の先端も鳥の形になってるんだが、
新しく作ろうってのにまんま模倣したのではいかにもつまらぬではないか。
踏襲しつつ、日本ならではの工夫を盛り込みたいものだ。



今回のテーマは耐水楽器。すなわち、
「水に濡れても平気な日本ならではの鳥モチーフといえば何か?」
と考えた場合もうアイツしかいないと思って…



こないだトイザらスに駆け込んだわけですよ。
そう、アヒル隊長が搭乗員に任命されました!

大きいアヒルは船首飾り、単純な装飾目的に用いるつもりだが、
小さいアヒルはこの楽器のたいへん重要な機能パーツを司ることになりそうだ。
シタールで実験して「おおっ使える! やってみるもんだ」と驚いている。
小アヒルをどんなふうにするかはギタリストなら察しがつくと思うけど、
ひとまずは今後をお楽しみに。



弦楽器だから弦のことも考えなくては。
巻き上げにはギターのペグを使ったら錆びてしまうから、
代わりにターンバックル↓を使えるんではないかと買ってきた。



プールで競泳する時のコース分けの浮くロープってあるじゃんか。
あれのテンションを調節するのに両端がこれになってるじゃんか。
同じ要領でステンレス線をピ〜ンと張れないかと考えてね。

ビニールボール、雨どい、ターンバックル、ステンレス線、アヒル隊長と、
水に関わる素材で統一しようってわけ。





いかにもベタなエスニック楽器はもう作らない。
思わぬジャンルから生まれた馬鹿ツールから本格古典器楽を繰り出すことにより、
楽器ありき、現地体験ありきのインドファン日本人の概念を覆す魂胆です。


…っても、あのね、みんなは気にせずどんどん勉強に行ってくれよ。
俺はインド行く予定ございませんのです、今んとこ。
どうして行かないの?ってよく訊かれっけど。


だって行く人はだいたいみんな各々の研究テーマをもって、
研究テーマに沿った土地を訪ね、研究テーマの実践者に会うわけじゃんか。

俺の目下の研究テーマったら、こうだもの。

『日本へ派生したインド擦弦楽器の過去〜現在〜未来における民族芸術学的思考と実践』


サーランギやらサリンダといったワケ分からん外来弓楽器のアイデアを、
ただ演奏するに留まらずもっとワケ分からん楽器に仕立てて弾き放っちゃう、
そんなクレイジーなジャパニーズを探してるの、要は。

ついてはどこの国の誰の教えを乞うたらいいんだよって話。
手前クソ味噌だ。






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磯の生物の採集容器として愛用している「タケヤ化学の果実酒ビン」は、
上野動物園ではオオアリクイの給餌容器に使われています。



自慢の長い舌を注ぎ口に素早く出し入れして、
ビンに入った混合ドロドロ餌を舐めとるアリクイさん。


数ある餌容器の中からタケヤのビンをチョイスするとは、
さすがプロのアリクイともなるとモノの見つめ方が違うというか、
良い道具を選ぶ心意気に感心する。視力は弱いらしいけど。


  
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Posted by 川崎ピースケ at January 21, 2012, 2:30 am
January 12, 2012, 2:26 am
「みんなで」の内訳/粘土でサランダ(33)



カネと権力と保身にまみれた構造からではなく、
日本に住むみんなで原発運用を考えて決めようよ!という呼びかけは素晴らしいね。
既に数多くの皆さんが賛同・署名している様子だ。

僕にも何か出来ることはあるかな?と思い、提案を読ませて戴きました。



[A案] 日本国民で年齢満十八年以上の者は、国民投票の投票権を有する。


[B案] 年齢満十六年以上の日本国民および永住外国人は、国民投票の投票権を有する。

(http://kokumintohyo.com/kokumintohyo/proposal より『三. 投票権』)




ほほ〜なるほど。外国籍の皆さんにも選んでもらうアイデアなのか。


じゃ、せっかくだからその議題も原発是非と並べて “国民投票” を呼びかけてみては?
選挙権の無い永住外国人も日本の行く先を選ぶ大切な一票を投じられるよう、
日本国民の皆さんで考えましょう決めましょうって、もっと大きな声で。


B案のちょこっと文章だけでは何だかまるで原発ショックを建前にして、
別の目的を裏でこっそり企み、しれっとネジ込んでいる雰囲気じゃありませんか。



日本を愛し心配してくれる親日家さんはもちろんのこと、
虎視眈々と日本侵略を狙う勢力(どこの国のことかしら?)の方々、
反日思想むき出し文化圏の方々が大挙して日本へ引っ越しにやって来る場合も想定して、
日本の大事な多数決に諸外国が積極参加できるよう、人類みな友愛の心で目指す提案…

今度の署名が既にお済みの方ならば、賛成なのですよね自動的に。


えっ?! だって今回は題目がたまたま原発是非になっているだけであって、
B案を「併記」した投票提案に賛同なのだから、
つまり外国人参政に賛同し署名したわけでしょ?






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なーんつってな、すっとぼけてみた。


危なっかしい発電所管理は改めてもらいたいし、
友達や先輩も身を削って呼びかけている運動だから物言いは心苦しいけれど、
僕は現時点では冷静に多くの意見を聴いた上で考えさせてもらおうかなと思ってます。




では【 粘土でサラ…  第… なん回目だっけ? えーとちょっと待ってくれよ。






【 粘土でサランダ(33)】


もう33回目になりますのんか。
未だに仕上がってねえサランダですが、製作開始から1年が経とうとしています。
サランダを使った音源を作る予定もそんだけ延びてしまっている。





皮張り口の手前側にもう1本、支柱を追加しました。
ここは弦と皮の張り荷重が物凄くかかる部分、完成直後の崩壊だけは回避したい。



今回の目玉はボディ内部の下地塗装だ。
この粘土は固まっても水分を得るとまたナヨる性質があるので、
塗料をしっかりどっぷり塗って被膜を作ってしまうのです。
胴の中が暗くて気になるミステリアスな暗褐色でいってみよう。



とはいっても塗料は部屋にたまたまあった水性ペンキの焦げ茶色。
ほどよく薄めて遠慮なくドバドバと注ぎ込み、くまなく塗ってしまう。




おかげさんで口ん中が真っ黒け!
イカスミパスタ喰って笑う顔みたいになっちゃいました。



と、ここでふと思い立って、
細い弦を1本張って鳴らしてみることにした。

そこにあったギターの弦の切れたのを結びつけ、
そこらへんにあったスチレンボードの切れ端をあてて皮の代用とし、
あそこらへんにあったバイオリンの駒をとりあえず立てて、
中国人留学生みたいな素朴ヘアスタイルで弓奏してみる。





お、音量も音質も悪くないではないか。
粘土で弦楽器なんか無理という一般常識に逆らって、
ちまちまと粘土で作ってきた甲斐があるというものだ。

完成まで間近…でもないな、まだ遠いか。


  
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Posted by 川崎ピースケ at January 12, 2012, 2:26 am
January 6, 2012, 10:12 pm
チャグチャグ女装コ / ヒレンシタール無事納品




前回の「馬の像の全身を真っ白く塗」ってどうすんのか?
いや、そりゃま、ただの正月遊びです。


将棋好きの爺さんちにお邪魔するとよく応接間とか床の間とかに、
何だか知らねえ “馬の像” が飾ってあんじゃんよ。



こないだ千円で見つけて、リペイントして遊ぼうと思って買ったの。




まずヒビ割れ箇所をハンダ&コテでふさぎ(※ 鋳掛け [いかけ] という技です)
もともと焦げ茶色だった下地を白く、たてがみを金ピカに塗装したのち、
つやあり透明コート仕上げを厚めに施します。

すると運命の王子様が颯爽と乗ってくるような白馬に変身するわけですが、
また余計ないたずらを考えたピースケ、100円ショップの素材を駆使して…






貴方の心を捕らえて放さない、パッチリまつ毛の蒼い瞳。




ヒップラインを強調する大胆なXバックショーツに、
ワイルドな夜を演出する網ストッキング、尻尾にはプリティなリボンを添えて。






ひとつお断りしなければならないのは…

この馬、オスです。


馬像のモデルは殆どが牡馬で、大概ご丁寧にシンボルが造形してあります。
ほんとは牝馬で作りたかったけどまあしょうがないや。
将棋好きの爺さんもまさかこんなトランスセクシャルに変身するとは思うまい。
オカマBARのカウンター奥に置いたら結構いい雰囲気になるかもしらんね。



ちびっ子のみんなも退屈なお正月には是非こんな調子で、
将棋好きの爺さんちの飾り物を勝手に使って芸術に親しんでみてはいかがですか。
大きい将棋のコマの置物にラジコンつけてシュワーッと走るようにしたり、
水墨画にネッシーとか釣り人30名だとかを描き足せば世界が広がります。

座卓の雷おこしにレゴブロックを混ぜればちょっぴりサプライズ。
貴重な古伊万里の大皿には超うんこケーキなどを油性マジックで図解して、
中島誠之助に「いい〜仕事してまポックル」と評されるのもまた赴き深いですね。






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年代物のヒレン・ロイ製シタールの修理、おかげさまで無事に納品です。


異様に厚く塗られた合成ニスを手作業で剥がし(手法は秘密)



一緒に剥がれてしまった表皮を再び作る要領(工程は秘密)で下地を塗り、



最高級の天然ニス(材料は秘密)で仕上げ直します。



響きのポイント(場所は秘密)を殺さないよう弦を弾いて確認しながら、
薄く塗って乾燥させて研磨し、また薄く塗って…を何度も繰り返してようやく完成する。





結果、音質が格段に明るく素直になりました。
ぶ厚い塗装でいかに消音されていたかがよくわかった。
これならアラウッディン・カーン大師匠に見せても恥ずかしくありません。





修理を幾台もさせて戴いて、だんだん分かってきたことがあります。

「なぬ?! こんな作りじゃ親方が許さねえはずだが」と思われる音質度外視の手法が、
タブリ裏やトゥンバ下地など、見た目で分からない箇所の仕上げに度々みられるのです。



シタール製作というのは昔からきっぱりと分業制でやっていて、
組み師→彫り師→塗り師を経て、親方は技術監修と最終仕上げを担当。
最初から最後までを一人の職人だけで作り上げることは稀だそうだ。

すなわち、胴の仕上げ担当者の資質が問われるわけです。
微細な音質の変化に配慮せず、商品としての均質さや艶やかさを重視する、
粘土や塗料のおかしな厚盛りにはそんな担当の考え方を疑わざるをえない。




同時に判ること、これはいささかショッキングかもしれないが…
なんといっても素材本願の手工芸品、どうしても音質に個性が出ますから、
足繁く出向いて仲良くなって信頼の元にオーダーメイドしてもらったんでもない限り、
イマイチの楽器を適当にあてがわれ掴まされてる可能性があるわけなのよ。
神秘世界に安易にのぼせあがったモノのわからぬ外国人と見るや、特にね。

逆にいえば、改善の余地が隠れているということでもある。
入手まんまの状態の銘柄的・骨董的価値に振り回されるのではなく、
頃合いの修繕を前提に使い込んでいけば、楽器も本望なんじゃないかな。




音が小さいシタールはいっぺん診たほうがいいかも。

次回は【粘土でサランダ】の続きです。


  
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Posted by 川崎ピースケ at January 6, 2012, 10:12 pm
January 1, 2012, 7:59 am
ゆくケモ、くるケモ




いま1月1日朝8時、すでにお酒をひと缶飲んでます。
ひと缶でじゅうぶん酔える体質なので経済的です。
宝酒造の缶チューハイのゴールドキウイってやつ。




年末年始をゆったり過ごすってことをまるでしないもんですから、
昨月31日の夜まで出向の仕事に出てました。


帰宅後すぐ、馬の像の全身を真っ白く塗る作業。



パツンパツンの馬のケツ肉をほれぼれ撫でながら進めてたらば、
時を忘れていつのまにか年を越していたヌ〜ン。



切りのいいところで切り上げて、
チャリキとばしてお不動さん(目黒不動尊・瀧泉寺)へ初詣に行く。



新年のご挨拶に、 稲荷の狐さま像&謎のガックシうなだれ狛犬を撫でて抱擁した。





お参りに来たら撫でたり抱いたりすると決めてるんですよ。
しっかり撫でて抱いた後、肩に鳥フンかかってる↑って気付いた。




サクッと済ませて再び帰宅。
本年の干支の郷土玩具を添えてサーランピーのご挨拶を…
と思ったら、龍のおもちゃをなんにも持ってないや。


マリ共和国のバンバラ族の儀礼用の面で勘弁してください。





気が付けば、獣の彫像に向き合ってばかりのゆく年くる年だった。
元旦に働いていてはその年まるまる休めないと伝えられるが、
今年いっぱい「ケモ忙し」だったら望むところである。




昨年はいろんなことに怒ってばかりの年でした。
今年はもっといろんなことに怒っていかなくてはなりません。
そのぶん俺以外の皆さんが笑ってすごせる年だといい。


とりあえずこれから寝かせて。
起きたら製作が待ってる。
未完成品たちが騒いでんだよ、早く仕上げてくれって。


  
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Posted by 川崎ピースケ at January 1, 2012, 7:59 am
December 26, 2011, 4:42 am
好きにやらせろヴンダーカンマー




ああ、おっしゃるとおり、すまない、すまない…



獣と交わりたいだの、耳毛が伸びただの、ゲロ吐いて麺が細切れでしただのと、
このところのサーランピーは品格下劣の極みでございました。


向学心に燃え、インド古典芸術の智と美を追究せんとして、
当サイトに辿り着いた方々も大勢いらっしゃいますのに、
こうもグロテスクな内容ばかり見せつけられては耐えられませんよね。

サーランギーの弓が馬の尻尾の毛で出来ているからといって、
どうしてメス馬のセクシャルなケツについて説教されなくてはいけないの?




お怒りはごもっとも。深く反省し、心機一転!

神聖なるインド楽器にまつわる信心の大切さを説きながら、
ほんわりと優しくひらいた蓮の花びらに輝く夜露のような清らかさで、
エスニックアジアングルメわくわく情報などを取り混ぜつつ、
今後はハートフルなときめきウェブログとして運営して参る所存でございます。







みんなの笑顔、見たいから…



























グェーーッ。




ぬははははは、「ダイオウグソクムシ」を戴きました。

全長30cm、死んでいますがもちろん本物です。
これで今後ダイオウに会いたい衝動にかられた時、
わざわざ江ノ水や葛西臨海へ出掛けなくて済みます。




…しかしまたどうしてこんな珍標本をお持ちで?
お譲りくだすった元オーナー様に尋ねてみたのですが、
入手の経緯はとうとう教えてもらえませんでした。


とはいえ、せっかく個人で預かることになったのだし、
水族館や博物館ではやらないような紹介をしなくては。

大西洋沿岸では食材としても珍重されるそうですから、
グルメさん向けにこんなん↓いかがでしょうか。




ダイオウグソクムシのグリル、ヒラタミミズク添えでございます。

当店のカトラリーはもちろん柳宗理でございます。



↑シェフの気まぐれで、ミントの代わりにヒラタミミズクを添えてみました。


残念ながらこれはもう屍骸のアルコール浸けなので食べられませんが、
新鮮な個体をちゃんと調理すればおいしく食べられるのではないかと思います。


よし、次はバケダラが欲しいぞ。
どなたか捕獲よろしく頼む。
自らは労せずして。






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そんな賜り物があったせいか今年の世田谷ボロ市は収穫なし。
でもそのかわり、他でもうひとつ心強い資料を得ることができた。


ドドゥロバナムの完品がyahooオークションから出ました。
東南アジアでお仕事をされていた方のコレクションの一部です。



ドドゥロバナムについては今、ひとつの疑念を持っている。

『どんだけ演奏に使ってたのか』ということだ。

外観の古さのわりに実用痕跡が少ない。
器体ばかり大量に出回っていながら実演資料に乏しい。
つまりひょっとしてこれらは現代アフリカ彫刻の市場と同様に、
外国人向けに売られてきた、実用楽器ってか、民芸商品なんじゃねえの?

音の出る偶像。 さも “使われていた” 風に細工してさ。
最近そんな気がしてんだよ。どなたか追査よろしく頼む。
自らは労せずして。




考えてみればダイオウグソクムシにせよドドゥロバナムにせよ、
海外の不可思議な博物標本が事実こうやって日本に続々と入ってきているわけ。
母国を飛び出しての現地フィールドワークに精を出すのはいいけれど、
その姿勢だけではいろいろ見逃しちゃってるかもしらんね、真面目な話。






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明治のブルガリアヨーグルトとアサヒのラクトーンA、
これらを同時に摂るようにしたら腸の具合がすこぶる良い。

しかしやはりゲロ騒動から製作リズムが狂ってしまい、
今週はサランダもヴィチトラも、エスラールにも手を着けなかった。
ようやっとお渡しできるヒレン製シタールの最終調整をまず優先しました。



一方そのころ、研究室のちびっこたちは…



子供クリスマス会の真っ最中でした。

ご覧のとおり↑やっとまともに企画準備をできるようになったのだが、
今年のゲームは「かけまーじゃんをしましょう」とこうだ。


こらこら、どこで賭け麻雀なんて言葉を憶えたんだと訊けば、
「公園で風船くばってたピエロからきいた」とはレッサーパンダちゃん。

ったくふざけたピエロだ。どこの事務所だ馬鹿野郎。
うちの子にろくでもねえこと吹き込みよってからに。
明日行ってぶん殴ってやろうか?!



「ピエロ、風船といっしょに飛んでっちゃったの」

飛んでっちゃったんじゃ、しかたがないや。
トランプあげるからババヌキで遊びなさい。


  
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Posted by 川崎ピースケ at December 26, 2011, 4:42 am
December 19, 2011, 3:27 am
那須吐一、鬼弓よっぴいてひゃうと放てばひいふっとオェ〜



インド古典デトックスヨーガの話だかんね。
わりかし真面目なつもりだけど、嫌な方は飛ばして構わない。




ドェーーーーッ!!



こないだ自宅の風呂場で久しぶりに盛大な嘔吐をしました。
仕事帰りにせっかく戴いた濃厚魚粉スープ&もっちり太麺が、
千の風になって我が家の風呂場に飛び散り渡っていきました。




…もう少しよく噛んで食べなさい、と思った。




そりゃもちろん苦しく切ない数時間でしたが、一方、
今度こそ我が身でよく確認してやろうと企んでもいたのです。
身体の解毒作用である嘔吐とは、果たしていかなる現象の連動なのか?
根っからのハカセ魂というか、やらねば割に合わぬというか、
俺の身体を「生き物観察」してやんぞ!! っつって。バカですね。


そのせいか比較的ラクに、立ち姿勢でそ〜れっ♪と戻せたのでした。
便器抱えてウーではいかにも自分から苦しみにいってますからな。




体内に意識を集中させながら感じたのは、ま、反射といっちゃそれまでだが、
自我意識の及ばぬ所でかくも的確に排出が行われるものなんだなぁということ。
ブラフマンだアートマンだクンダリニだチャクラだと理屈こねながら、
テメエひとりの身体のエネルギー循環すらよく理解せずに生きてきたかもしらん。


幽門の狭窄、唾液の大量分泌、そして一気に胃袋を絞り上げる猛烈なパワー。
邪な物をこれ以上侵入させまいと全力で拒絶し排除しようとする感覚は、
まるで内なる異世界の誰かにコントロールされているようでもあった。


気分悪い最中にギタギタ脂ぎるグルメ番組を恨めしく思うあの感覚や、
排毒が済んでのち、当分ラーメンは勘弁すわ…と思うあの感覚はおそらく、
野生動物が有毒種をうっかり食べて後悔する生理と結びつくものがあろう。



現在はおかげさまで回復、予定通り出向仕事に行けたけれど、
帰り道の誰かの忘れゲロすらちょっぴりいとおしく見えたものなあ。
世界の皆さんどうぞご自愛くださいましな。




以上でゲロ報告おわり。






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そんなこってしたから、

【 粘土でサランダ(32)】

ったって、まだあんまし進んでねえんでがす。




テールピースはこれでほぼ完成。
胴の塗装と皮張りを終えたらケツに取り付けます。






懸案の「弓」について。
今回は専用品を作らず、余った弓をあてがおうと当初は思ってたが、
ここへきて相当むやみなアイデアが浮かんでしまった。


偉そうに “粘土で” をうたうならば、

弓も粘土で作ってはどうなのかね?



無茶いうんじゃないよ。

サーランギーの弓にも形状や性能に個性があって、
楽器や表現に合わせて使い分けます。




必要に応じてたまに自作もする。
アミット師匠に習うアーラープはひと息がうんと長いから、
ふつう毛渡り50cm前後が相場のを、70cmまで伸ばした弓を製作した。



中央のが「55号」と相性がよくて演奏会で一番よく使ってる弓。
こんな長いのはインド人も使わないそうです。

左奥は「黄泉号」専用の弓なんだがこいつはとんでもないぞ。
ガツンとした音を出すのに普通の弓じゃ負けてしまうから作ったもので、
毛渡り75cm、太さ2倍、重さ4倍の呪われし弓… 名付けて『鬼弓(おにゆみ)

毛を巻き上げるのにエレキベースのペグを使ってますから余計に重く、
所作にじゅうぶん気をつけないと早々に手首を壊します。
エスラジやバイオリンの奏者はたぶん構えることもままならないと思う。




鬼弓の使用風景はご存じのこちら↑。





色々やってきたけれど粘土で作ったことは一度もねえなあ。
そんなので作って鬼弓より重たくなっちゃったら弾けねえぞ。

しかし、まてよ……

材料コーナーに余ってた「かる〜いねんど」なら試せるかもしらん。
よし、いっぺん実験してみましょう。


飾り棚だった板をアバウトに切り出して、




使い道を逸した軽量粘土を巻き付…… なんと見事な一本糞。




巻き付けて乾かしたものを手にして、演奏をイメージしながら使用感をみる。


※髪型は気にしないでくれい。



うーんまあ重量のバランスは悪くないから可能性は見えたが、
この100円ショップの軽量粘土は加工性がイマイチだなあ。


本番はきちんとした粘土を買ってきて臨もう。
せっかくですから本体製作で使った「ウッドフォルモ」と同じメーカー、
パジコ社さんの軽量粘土を使っ…
そうだ、サランダ完成したらパジコに殴り込んじゃろかな?
おたくの製品で楽しく怪獣とか象さんとか作ろうと思っとったのに、
幾度試してもインド弦楽器になってしまう、どう落とし前つけてくれるんかって。


  
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Posted by 川崎ピースケ at December 19, 2011, 3:27 am