「思ひ出(3-2)」太宰治
作:太宰治
Dazai, Osamu
朗読:日高徹郎
10分18秒
三章(2)
また二三日たつて、ある朝のこと、私は、前夜ふかした煙草がまだ五六ぽん箱にはひつて殘つてゐるのを枕元へ置き忘れたままで番小屋へ出掛け、あとで氣がついてうろたへて部屋へ引返して見たが、部屋は綺麗に片づけられ箱がなかつたのである。
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みよの事をすつかり頭から拔いてした。みよをよごす氣にはなれなかつたのである。
